#27 サンタ・マリア・デル・ポポロ教会にて、ローマの光と闇を歩く。カラヴァッジョとカラッチ、正反対の天才はなぜ同じ礼拝堂に選ばれたのか?
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旅先の美術館・アートの楽しみ方をお送りするArTrip Studio。 第27回の舞台は、ローマの北の玄関口、ポポロ広場に佇む「サンタ・マリア・デル・ポポロ教会(Santa Maria del Popolo)」です。
バチカンの巨大なスケール感に圧倒された後にここを訪れると、その密度に驚かされるはずです。一見、控えめな外観の教会ですが、そこはラファエロ、ベルニーニ、カラヴァッジョ、カラッチといった芸術家たちの執念が地層のように重なり合う、ローマ屈指の濃密スポットです。
今回のメインは、奥に位置する「チェラージ礼拝堂」。 なぜ、美術史上最もスキャンダラスな天才カラヴァッジョと、伝統的な美の守護神的存在のアニバレー・カラッチという水と油のような二人が、同じ狭い礼拝堂を飾ることになったのか? その裏には、当時の教皇庁の金庫番だった依頼主ティベリオ・チェラージによる、極めて高度で戦略的なキュレーションがありました。
暗闇から馬の尻を突き出すカラヴァッジョの破壊的リアリズムと、中央で極彩色の光を放ち舞い上がるカラッチの『聖母被昇天』。天国と地上の泥臭さが1メートルという至近距離でぶつかり合う、この空間だけの熱量をお伝えします。
さらに、映画『天使と悪魔』でも鍵となったベルニーニのキージ礼拝堂、そして教会の地下に眠る皇帝ネロの悪霊伝説まで、じっくり語ります。
【今回のハイライト:こんなことがわかります】
・チェラージ礼拝堂の戦略:依頼主が「正反対の二人」を選んだキュレーションの極意。
・カラヴァッジョ vs カラッチ:革新的な「闇」と伝統的な「光」、二つの美学の衝突。
・カラッチの『聖母被昇天』:カラヴァッジョの闇を中和し、礼拝堂を救う圧倒的色彩。
・カラヴァッジョの衝撃:馬の尻、汚れた足の裏。聖なる場面に「泥臭い現実」を持ち込んだ真意。
・ベルニーニの演劇性:ラファエロの宇宙を引き継ぎ、空間全体を劇場に変えたバロックの魔法。
・皇帝ネロの呪い:ポポロ(市民)の教会という名前に隠された、1000年前の悪霊退治の真相。
・マルティン・ルターの滞在:宗教改革の火種を育んだ、この教会での不信感。